三期制とは?倉庫の保管料の基本

「三期制」と倉庫の保管料を説明されてもよくわからない……そんな方のために、三期制についてわかりやすく紹介します。具体的な計算方法や、一期制や二期制との違いについても触れていきます。

三期制とは保管料の設定方法の1つ

倉庫の保管料を算出する方法には、大きく分けて2つの方式があります。1つは、保管する品物や量に応じて個別に単価を設定する「個建て料金方式」、もう1つは、月額で一定の単価を坪数に応じて設定する「坪貸し料金方式」です。

このうち、多くの倉庫業者が採用しているのが、「三期制」や「一期制」といった、個建て料金方式です。特に、小口の荷物を取り扱う業務では、保管期間が数日〜数週間にわたることも多いため、より柔軟で公正な料金設定を可能にする三期制が重宝されています。

三期制とは?

三期制とは、1ヵ月を3つの期間に分けて保管料を算出する方法です。具体的には、第1期が1日〜10日、第2期が11日〜20日、第3期が21日〜月末まで、という具合に10日ごとの区切りで計算されます。

この方式の大きな特徴は、入出庫の日に応じて料金を柔軟に設定できる点にあります。たとえば、書類を月の後半に預けて、翌月の初旬に出庫した場合でも、実際に利用した期間に応じた料金だけが発生するため、無駄なコストを抑えることができるのです。

月途中での入庫や短期間の保管が多い業種にとって、三期制は非常に効率的かつ納得感のある料金体系といえるでしょう。

そのほかの保管料の設定方法

三期制以外にも、保管料の設定方法にはいくつかのパターンがあります。

まず一期制は、シンプルに「1ヵ月単位で料金を計算する方式」です。1日だけの保管でも1ヵ月分の料金が発生するため、短期間の保管には割高になるケースもあります。

次に二期制は、1ヵ月を2つの期間に分けて(通常は1日〜15日と16日〜月末)計算する方式です。

なお、日割り計算を採用しているケースもあります。これは、1日単位で保管料を計算する方法で、もっとも細かい料金算出が可能ですが、そのぶん手間や管理コストがかかるため日本国内ではあまり採用されていません。

三期制の倉庫保管料金の算出方法

三期制では、1ヵ月を10日ごとに区切り、それぞれの時点における保管箱数などを基にして、1ヵ月分の保管料金を算出します。

三期制の料金の算出式

以下の4つの要素を合計し、3で割って平均を出すのが基本です。

  • 前月末時点の在庫箱数
  • 当月10日時点の在庫箱数
  • 当月20日時点の在庫箱数
  • 当月中に新たに入庫した箱の総数

計算式にすると、次のようになります。

(前月末箱数 + 10日残箱数 + 20日残箱数 + 当月入庫箱総数)×1箱あたりの料金

出入りが多い業務においては、一時的に在庫が増減しても、その都度の変動に左右されすぎない安定した料金設定が実現できる点がメリットです。

三期制を上手に使うためには、入庫のタイミングに少しだけ気を配るのがポイントです。

例えば、
8月20日に入庫:第2期にカウント
8月21日に入庫:第3期にカウント
この場合、1日違うだけで保管期間が1期(=1/3ヵ月分)短くなり、料金もそのぶん安くなる可能性があります。

三期制の計算例

一箱一期(1ヵ月の1/3)100円
前期からの繰越在庫数は20箱
として、

1期は前期残20箱 入庫なし、出庫数5箱
2期は前期残15箱 入庫数15箱、出庫なし
3期は前期残30箱 入庫数20箱、出庫数30箱
当月入庫総数(1期0箱+2期15箱+3期20箱)35箱

20箱+15箱+30箱+35箱)×100円=10000円

これだけではわかりにくいため、一期制とも比較してみます。

一期制の計算例

1箱一期(1ヵ月)300円
前期からの繰越在庫数は20箱
として、

前期残20箱
出庫数35箱
当月入庫数35箱

20箱+35箱)×300円=16500円

1期あたりの料金にもよりますが、三期制のほうが安価に利用できる可能性が高くなります。とくに、入出庫が激しい場合は三期制がお得です。

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この記事を書いた人

書庫番人コラム編集犬

書庫番人コラム編集犬

書類管理・機密文書廃棄などのオススメ方法を中心に皆様のお役立ちコラムを執筆している犬です。コラムを読んでも分からなかったことはお気軽に書庫番人のお問い合わせフォームからお問い合わせください。