デスク周りの書類が散乱し、忙しいときに限って大事な資料が見つからない状態は仕事の効率を大きく落としています。しかし、ちょっとした工夫で書類管理が格段に楽になり、効率も上がります。効果的なファイリング方法を学ぶことで、業務がスムーズに進むようになるでしょう。この記事では、そうしたファイリングのコツを詳しく解説します。ぜひこの機会に書類整理のスキルを高め、忙しい毎日をもっと快適に過ごしましょう。
基本的なファイリングのコツ
最初に、基本的ながらも役立つヒントを簡単に紹介します。日々の業務をスムーズに進めるための基礎を築いていきましょう。
不要な書類は処分
ファイリングは、不要な書類を思い切って処分することからはじめましょう。「いつか使うかも」と考えがちですが、大切な保管スペースを圧迫してしまいます。そのため、全ての書類を保管し続けるのは、効率的ではありません。どの書類が本当に必要か、どれが不要かを正確に見極めましょう。
必要な書類を分類
必要な書類を効果的に整理するためには、分類基準を設定することが重要です。例えば、「必要なもの」「いずれ捨てるもの」「保留するもの」の3つに分類するとよいでしょう。ほかにも、時系列に沿って書類を整理すれば、必要な期間の資料をすぐに取り出せるようになります。また、カテゴリー別に分けることで、内容に応じた書類に素早くアクセスできます。さらに、どれだけ頻繁に使用するか、どのような目的で使うかに応じた整理も役立ちます。日常的に使う書類はすぐ手が届く場所に置き、それ以外のものはアーカイブする方法も効果的です。
効率的なファイリングのコツ
これまでに紹介した基本的なコツを踏まえて、次はファイリングをさらに効率化し、業務の生産性を向上させるための具体的な方法を見ていきましょう。
適切な保管場所
書類の保管場所には、ファイルキャビネットや棚、引き出しが一般的に利用されています。また、物理的な保管場所に困ったら、デジタルストレージの活用も検討してみるとよいでしょう。書類をどこに保管するかは、そのアクセス頻度に応じて決めることが重要です。例えば、よく使う書類はデスクの近くや引き出しの手前に置くと、必要なときにすぐに取り出せます。それに対して、あまり使わない書類はオフィスの隅にあるキャビネットやクラウドストレージでアーカイブすることにより、スペースを効果的に活用できます。
効果的なラベリングと色分け
書類管理をさらに効率化するために、ラベリングと色分けを組み合わせる方法がオススメです。まずは、書類を時系列やカテゴリーごとに整理し、一目で内容を判断できるようなラベルを付けましょう。例えば、「未処理」「処理中」「処理済」といったラベルは、書類の状態が見分けやすくなります。さらに、ファイルの色を分けることで、ラベルの文字を読むより、すぐに書類内容を見分けられます。例えば、財務関連の書類を緑色、人事関連を青色、プロジェクト関連を赤色とするなど、色を使い分けることで、どの書類がどのカテゴリーに属しているかが一目でわかります。ただし、ラベリングと色分けを組み合わせることが常に効果的とは限らず、場合によってはどちらか一方だけのほうがよいこともあります。それぞれの企業や部署のニーズに合わせて、最適な方法を選択していきましょう。
書類を立てて収納
書類を積み重ねて寝かせると、下の書類を確認する際に一枚一枚手に取る必要があり、非効率です。書類を立てて収納すれば、見た目にもすっきりし視覚的に識別しやすいため、必要なファイルが見つけやすくなります。また、各書類が均等に支えられるため、折れ曲がったり破れたりするリスクも減ります。
例外書類の別途整理法
進行中のプロジェクトや判断を保留している資料など、通常のファイリングシステムで管理が難しい書類は、特別なフォルダーに分けて整理しましょう。ファルダーは「進行中の資料」や「判断保留の資料」といったカテゴリーでまとめることにより、書類が机の上に散乱することを防ぎ、必要なときに素早くアクセスできる状態を維持できます。
書類管理のデジタル化
書類管理をデジタル化すると、物理的なスペースの節約だけでなく、どこからでもIDとパスワードを使ってアクセスできるようになり、リモートアクセスや共有もずっと簡単になります。例えば、契約書や会議記録などの重要書類をスキャンし、クラウドベースのドキュメント管理システムに保存すれば、アクセスも扱いもスムーズです。ただし、デジタル化により書類がすぐに増えてしまうため、不要な電子ファイルは定期的に削除して対策しましょう。
書類の整理を先延ばしにしてしまうと、気がついたときには書類が山積みになり、管理が大変になってしまいます。こまめに整理することで、デスク周りもすっきりと保て、作業効率も上がります。また、保管期限が切れた書類は定期的にチェックし、不要なものは適切に処分するようにしましょう。特にセキュリティが必要な機密文書は、期限が過ぎたらすぐに廃棄することで情報漏洩のリスクを防げます。
ファイリングの種類
ファイリングの基本を学んだら、次はファイリングの種類について理解しましょう。主にバーティカルタイプ、バインダータイプ、ボックスタイプの3つがあります。それぞれの特徴を理解し、自社のニーズに合った方法を選ぶことが重要です。
バーティカルタイプ
バーティカルタイプは、キャビネットやファイルボックスの引き出しに書類を垂直に保管する方法です。個別のフォルダに書類を収め、同じ性質の書類をまとめて管理します。バーティカルタイプは、書類が綴じられていないため、出し入れが簡単です。しかし、ファイルが目線より高い位置にある場合、取り出すのに手間がかかるうえ、書類の紛失リスクも高くなります。そのため、管理には特に注意が必要です。
バインダータイプ
バインダータイプは、バインダーや厚型ファイルを使用して書類を綴じ、本棚に保管します。背表紙にタイトルや索引を記載できるため、必要な書類を素早く見つけやすいです。ただし、書類の量が増えると、それを収めるスペースやファイルの準備が必要となります。書類をファイルに綴じる作業に時間がかかることも考慮しておきましょう。
ボックスタイプ
ボックスタイプでは、ボックスファイルを使って書類を分類し、保管します。フォルダを種類ごとに細かく分けることで、目的の書類を素早く見つけられます。また、ボックスの形状が持ち運びやすい点も魅力的です。ただし、ボックスファイルを揃えるための初期投資と、それらを収納するのに十分なスペースが必要になる点は考慮しておきましょう。
主なファイリングの分類方法
ファイリングシステムを導入する際には、効率的かつ効果的な書類管理のための分類方式を選択することが重要です。ここでは、ツミアゲ方式とワリツケ方式という2つの主要な方法を紹介します。
ツミアゲ方式
ツミアゲ方式は、現場のニーズに応じて実務担当者が小分類から中分類、大分類へと書類をまとめていくボトムアップ方式(底上げ方式)です。この方法では、各部署の具体的な業務に合わせた書類分類が可能であり、現場の要望を直接反映しやすいという点が大きなメリットです。実務担当者が自らルールを決めて、身の回りの書類から分類をはじめられるため、各部署で迅速に整理を進められます。ただし、組織全体で情報を共有したり新しいルールを導入したりする場合は、全員の合意が必要です。
ワリツケ方式
ワリツケ方式は、トップダウン(上意下達)で書類を分類する方式です。管理部署が組織内の業務を分析し、その結果に基づいて大分類から中分類、小分類へと書類をグループ分けします。この方式のメリットは、組織全体で一貫した分類基準を設けることで、情報共有がスムーズになるという点です。しかし、業務を担当するスタッフのニーズと異なる場合もあるため、運用時には特に注意が必要です。
ファイリング実施時の注意事項
ファイリングを行う際には、効果的かつ効率的な書類管理を実現するためのいくつかの重要な注意点があります。これらの注意点を理解することで、業務のスムーズさを保ち、情報へのアクセスを迅速に行えるでしょう。
細かすぎるカテゴリーは避ける
細かすぎるカテゴリー分けは、かえって整理を難しくしてしまい、必要な書類を探すときに時間がかかることがあります。そのため、大まかなカテゴリーに整理し、必要に応じてサブカテゴリーを設ける程度に留めることが望ましいでしょう。このバランスを取ることで書類管理がスムーズになり、作業効率も向上します。
ファイリングの定期チェック
ファイリングシステムは定期的にチェックし、整理することが大切です。書類が大量に溜まる前に対処することで、整理が困難になるのを防ぎます。例えば、月に一度のファイリングを心掛けると、必要な書類をすぐに見つけられる状態を保ちやすくなります。このように定期的に整理する習慣をつけることで、時間を効率的に使い、業務の効率も格段に向上します。
使用頻度の高い書類の取り扱い方
日常的に頻繁に使用する書類は、ファイリングしてしまうと取り出しに手間がかかるため、別の方法で保管することが望ましいです。例えば、現在進行中のプロジェクト関連の書類や、頻繁に参照するリファレンス資料は、デスクの近くやオフィスの共有スペースなど、手の届く場所に置いておくことで、必要なときに素早くアクセスできるようになります。
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