文書管理システムを自作!Excelで実現する文書管理術

「社内の文書を効率よく管理したいが、専用の文書管理システムを導入するにはコストや手間が気になる」そんな悩みを抱える企業担当者の方も多いのではないでしょうか。日々の業務で発生するファイルやデータは、適切に整理・保存しなければ、情報の見落としや業務の遅れにつながる恐れがあります。とはいえ、新しいシステムの導入には、費用だけでなく社内での運用定着や教育も必要です。そこで注目されているのが、すでに多くの職場で使い慣れているExcelを活用した文書管理です。本記事では、Excelで文書管理システムを自作する方法やそのメリット・注意点をわかりやすく解説します。

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文書管理システムはExcelで自作できるのか?

結論:可能だが目的と規模によって向き不向きがある

Excelを使って文書管理システムを作ることは可能です。ファイルを一覧表で整理できる、検索にはフィルター機能がある、ファイルへのアクセスにはハイパーリンクを使えるなど、基本的な機能がそろっています。こうした機能を組み合わせることで、社内で使う簡単な管理システムが作れます。特に文書の種類や数が少なく、関わる人数も限られる場合には、Excelによる自作が効果的です。導入コストも抑えられるため、小規模な運用には向いています。

ただし、文書の更新が多かったり、関係者が多かったりする場合には、データの管理が複雑になりやすく、向いていない可能性もあります。目的や規模に合った判断が必要です。

Excelの特性を活かすケースと、限界が出るケースの違い

Excelは社内で広く使われているソフトで、基本的な文書管理システムとして活用できます。次のような条件に全て当てはまる場合、Excelの機能だけで実用的な運用が可能です。

  • 文書のカテゴリが5種類以下である
  • ローカルPCや共有ドライブでの保存で運用可能である
  • 文書更新の頻度が少ない
  • 更新は手動で行って問題ない
  • 文書管理に関わる人数が少人数に限られる
  • 厳密な権限管理が不要または最低限で済む

こうした環境では、ファイルの一覧管理、検索用のフィルター、文書データへのハイパーリンクなどの機能を活かし、シンプルで効果的な管理システムを構築することが可能です。

一方で、上記の条件の一部でも満たさない場合、Excelでは限界が出やすくなります。ファイルの重さ、セキュリティ面の不安、同時編集によるデータ破損などのリスクが発生します。社内の運用に合うかどうかを見極め、必要に応じて専用の管理ツール導入を検討してください。

Excelで文書管理システムを自作する方法【実践ガイド】

文書の種類ごとにシートを分ける

Excelで文書管理システムを作るなら、文書の種類ごとにシートを分けておくと整理しやすくなります。例えば、契約書、請求書、報告書などの内容別にシートを分けたり、総務、人事、営業などの部署ごとに分けたりすると、あとから探すときにも便利です。シートが分かれていれば、入力や更新の作業もスムーズに進み、記入ミスや情報の抜けも減らせます。全体をまとめた一覧シートを用意して、各シートへのハイパーリンクをつけておくと、ファイルの管理がよりラクになります。さらに、必要に応じてシートごとにパスワードを設定すれば、セキュリティ面の工夫も可能です。Excelの基本的な機能を活用するだけでも、社内の小規模な文書管理には十分対応できます。

マクロ、ハイパーリンク、関数を活用する

Excelで社内の文書管理を効率よく進めるには、マクロやハイパーリンク、関数を上手に使うのがポイントです。例えば、マクロを使えば「新しいファイルの追加」「期限切れの文書を目立たせる」などの作業を自動で行えるようになります。ボタン1つで作業できるため、入力ミスを減らせて時短にもつながります。文書名にハイパーリンクを設定すれば、目的のファイルにすぐアクセスでき、探す手間も省くことが可能です。関数を使えば、期限に応じて色を変えるなど視覚的にわかりやすく管理できます。例えば、VLOOKUPや条件付き書式を活用すれば、文書の状態を一目で確認できます。基本的な操作に慣れていれば、Excelだけでも実用的な管理システムをつくることが可能です。

バックアップとバージョン管理の工夫

文書管理システムをExcelで運用する場合、バックアップとバージョン管理の工夫が重要です。自動保存や自動回復の機能を使えば、電源のトラブルや誤ってデータを消したときも被害を小さくできます。ファイル名に日付やバージョン番号を入れておくと、どのデータが新しいかがすぐにわかり、古い情報を間違って使う心配も減ります。社内で使う文書なら、共有フォルダで定期的にバックアップファイルを作る設定も有効です。ファイルの保存ルールを決めておけば、誰が使っても同じやり方で運用でき、管理システムの安定性も高まります。データの安全を守るには、日ごろからの工夫が必要です。Excelの基本機能だけでも、きちんと対策を取れば安心して使えます。

Excelで文書管理システムを自作するメリット

初期費用がかからずコストを抑えられる

Excelを使って管理システムを作れば、新しいソフトを買わずにすぐはじめることが可能です。大抵の社内PCにはすでにExcelが入っているため、特別な準備もいりません。ファイルの一覧を作ったり、必要な情報を検索したりなどの基本的な機能もしっかり備わっています。外部に依頼せず、社内のメンバーだけで運用できるため、コストもかからず手軽に導入できます。

使い慣れたツールなため導入がスムーズ

Excelは社内業務でよく使われているため、文書管理システムとして取り入れやすいツールです。操作に慣れている人が多く、使い方の説明に時間をかけなくてもすぐに使いはじめられます。見慣れた画面で作業できるため、抵抗感も少なく、スムーズに運用をスタートできます。

自社業務に合わせて柔軟にカスタマイズできる

Excelは社内の業務に合わせて自由にカスタマイズすることが可能です。テンプレート利用やゼロからの作成も可能です。台帳には次のような項目を設定すると便利です。

  • 文書名
  • 作成日・更新日
  • 作成部署・作成者
  • 業務分類
  • 保存期間・廃棄日
  • 備考欄

これらは追加・削除・並べ替えが自由で、関数やマクロなどの機能で高度な管理も可能です。

自作Excelで文書管理をする際の注意点とデメリット

複数人での運用時にデータ破損やルール逸脱など人為ミスが起きやすい

Excelで管理システムを運用する場合、社内の複数人で同じファイルを使うとミスが起きやすくなります。上書き・同時編集によるデータ破損、バージョンの混乱が発生しやすく、正しい情報の管理が難しくなります。手入力が中心になるため、誤削除や入力漏れなどの人為ミスも増えてしまうでしょう。条件付き書式やマクロの機能を使っても、対応には限界があります。関係者や文書が増えるほど、ルール違反や操作ミスのリスクが高くなるため、Excelの特性を理解したうえでの運用が必要です。

大量の文書になると動作が重くなる

Excelで文書管理システムを作ると、ファイルが増えるにつれて動作が重くなります。文書の数が多い場合、開く、保存する、編集するなどの基本操作にも時間がかかります。数万行を超えるデータになると、数分以上待つこともあるでしょう。社内で画像、リンク、複雑な関数やマクロを使うと、さらに処理が遅くなり、フリーズやクラッシュの原因にもなります。多くのファイルを扱う業務には、Excelの機能だけでは対応しきれず、管理システムとしての使い勝手が悪くなるおそれがあるでしょう。

安全性に難がある

Excelで文書を管理する方法は手軽ですが、セキュリティ面では心もとない部分があります。パスワード設定やシートの保護などの基本機能はあるものの、細かなアクセス制限、暗号化、多要素認証などの高度な対策には対応していません。複数の人が同じファイルを扱う場合、不正なアクセスや情報漏洩のリスクが高くなります。さらに、手入力での操作ミスによって、大事なデータが消えてしまう可能性もあります。機密性の高い情報を扱う業務には、あまり適していません。運用には十分な注意が必要です。

個人情報保護法や電子帳簿保存法など法令対応が難しい

Excelでの文書管理は、法令対応の面で課題があります。個人情報保護法や電子帳簿保存法では、データの改ざん防止、長期保存、アクセス記録などが求められますが、Excelの機能だけでは十分に対応できません。ファイルは誰でも編集できるため、正しいデータを証明するのが難しくなります。保存期間が長くなると、ファイルの破損や形式の変化も心配です。社内での操作履歴も残せないため、法令を守る必要がある管理システムには不向きです。

参照:個人情報の保護に関する法律|e-Gov 法令検索

参照:電子帳簿等保存制度特設サイト|国税庁

定期的なメンテナンスが必要になる

Excelで管理システムを運用するには、定期的なメンテナンスが欠かせません。ファイルの更新、バックアップ、エラーの修正などの作業が発生します。特に複数のファイルやシートを使ってデータを管理している場合、1つの変更が他のファイルに影響するため、手作業での修正が必要です。データが増えると、レイアウトが崩れやすくなり、画面が見にくくなることもあります。社内での継続的な見直しと管理体制が求められます。

文書管理の効率化には専用システム導入も視野に入れよう

社内の文書をもっと効率よく管理したい場合は、専用の管理システムを導入するのも1つの方法です。Excelでは難しいバージョン管理、アクセス制限、キーワードによる正確な検索も、専用システムならスムーズに行うことが可能です。文書の量が多かったり、複数の部署でやり取りしたりするような企業では、検索時間の短縮、改ざんの防止、承認作業の効率化にもつながります。変更履歴の自動記録や細かいアクセス権の設定ができるため、データの安全性も高まります。クラウド型を選べば、外出先や自宅からでも安全にアクセスでき、リモートワークにも対応可能です。電子帳簿保存法や個人情報保護法などの法令にも対応できるため、安心して使えます。

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この記事を書いた人

書庫番人コラム編集犬

書庫番人コラム編集犬

書類管理・機密文書廃棄などのオススメ方法を中心に皆様のお役立ちコラムを執筆している犬です。コラムを読んでも分からなかったことはお気軽に書庫番人のお問い合わせフォームからお問い合わせください。